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ピノキオのkazataのレビュー・感想・評価

ピノキオ(2016年製作のドラマ)
3.5
(映画『君に泳げ!』を見返したついでもあって…)「ソ・イングクの次はイ・ジョンソクっしょ!」ってことで以前数話見て放置しっ放しだった本作を最後まで視聴。

幼少期パートがイ・ジョンソクの子役時代と言えば…なナム・ダルムくんと『ラブ・セラピー』のチャン・ドンユンの親友ことシン・ジェハによる兄弟設定が胸熱だったり、"ピノキオ女"ことパク・シネを巡って三角関係を繰り広げるイ・ジョンソク&キム・ヨングァンは映画『僕らの青春白書』でも(パク・ボヨンちゃんを巡って)恋で揉めてた件を思い出して嬉しくなったり、『ラブ・セラピー』のイ・ユビちゃんの"イモ可愛さ"に癒されたり、イ・ピルモ先輩までもがカッコイイと思えてきたり……これまで韓国ドラマ&映画を見まくったおかげも手伝って、(物語的には途中までかなりのストレスフル展開ながらも)最後まで楽しく見ることができました!

個々の感動エピソードや絵作りの上手さはあるのに、スマートだと思っていたジョンソクから失敗を糧に成長していく姿がイマイチ感じられないのがノイズと言うか苦痛レベルで、「事態が悪くなるのは全部お前のせいだから!」って思うこともしばしば発生するんだけども……ただ、これらの過剰なストレスに耐えてこそ!の醍醐味があるのもまた韓国ドラマの魅力でもあるわけでね。
(我ながらだいぶM耐性がついてきたもんだと実感…)
(各キャラが過去のトラウマや負の側面に向き合い、それらを乗り越えて、成長していく姿を見せられたら、やっぱり感動しちゃうよね)

ニュース番組の報道姿勢が最重要テーマな作品で、報道被害の問題や記者の存在意義を問いただそうとするメッセージ性は良き!なんだけど……せっかくならさらにもっと踏み込んで「ニュース報道を盲目的に受け取ってしまう側のリテラシー問題」まで告発して欲しかったかな。
(ある事実があって、そこから何を読み取るか=どんな物語を作るか…それが記者やジャーナリストの仕事)
(「身内に殺人犯が出た後も記者として表舞台に立てるの?」「むしろ非難の的になるんじゃね?」…って辺りを物語に組み込んで、「ニュースを受け取る側が気をつけるべきこと」や「成熟した社会に求められる許容力」みたいなものを描いてくれたら最高だったのに)

"干支(=十干十二支)の早計算スキル"のフリが全く生かされていない(→兄弟再会時に発動だろ!)のと、オオカミとなったジョンソクがピノキオ母記者に噛み付く=質問をぶつけるシーンが(散々フリを振って煽ったくせに)中途半端になってるのがもったいない!

実は……ジョンソク兄貴ことユン・ギュンサンとチャンス刑事ことイ・ジュスンに救われたドラマと言っても過言じゃないでしょう!
(感動の涙が流れたのは彼ら絡みのシーンがほとんどでした…)
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