このレビューはネタバレを含みます
すごく良かった!
ストーリー展開、見せ方、素晴らしい。
チェスがわからなくても観れる。
(知ってる方がもっと楽しめるだろうけど)
原作 ウォルター・テヴィス『The Queen’s Gambit』
翻訳が出てたら原作も読みたいけど、ないようだ。
チェスをモチーフに使った小説は、小川洋子さんの『猫を抱いて象と泳ぐ』しか読んだことがない。大好きな小説の一つ。
この小川洋子さんの作品はファンタジックな部分があり、このドラマとはまた違うが、チェスにおいては戦いなのに静謐、そして、高貴なイメージは変わらない。
また、頭上にチェスが並ぶイメージ。
チェスをしている人は頭の中であんな感じで動かしてるのだろうか。
このドラマでは再現されており、厳かですごくいい演出だった。
洋服や家具、内装なども素敵だった〜
クイーンズ・ギャンビットとは、チェスのオープニングのひとつ。
主人公のベス・ハーモンを演じたアニャ・テイラー=ジョイ。
目力がすごい。特徴的な可愛い顔で、とても印象的だ。
また、後で他の映画を見て知ったのだが、ライバル役のハリー・メリングは、あのハリーポッターシリーズのダドリー役の俳優だったとは!全然わからなかった。細くなったねぇ。
ベスは母が運転していた事故により自分だけ助かり孤児になる。
孤児院で9歳の時に、用務員のシャイベルさんにチェスを教えてもらいたちまち上達する。
14歳ぐらいの時に養子となる。
新しい母親アルマはややだらしなさが目立つ女性。その原因は夫がしょっちゅう出張で留守がちで寂しく、酒ばかり飲んでるから。
しかし、ベスとアルマの二人三脚はいい。
対戦するために2人で世界を飛び回る。
ベスが薬とお酒に犯されていた時は孤児院で友達だったジョリーンに助けられ、チェスではこれまで対戦で出会った仲間たちが助けてくれる。
孤独だった少女は、もう孤独ではなくなったのだ。
感動しました。
エンドロールの最後に イップ・ルーピングという名前が出てくる。
チェス・ボクシングを始めた人らしい。
コミック作家のエンキ・ビラル『冷たい赤道』に書かれていて、それを元にチェス・ボクシングを実現したようだ。
ボクシングとチェスを交互にするスポーツ。
なかなか大変そうだ。