このレビューはネタバレを含みます
「良い医者、正しい医者とは何か?」
原作:夏川草介
「神様のカルテ」「神様のカルテ2」
「神様のカルテ3」「新章 神様のカルテ」
良い医師とは何かを考え、患者と正面から向き合う、1人の若き医師の苦悩と成長を描いたドラマ。福士蒼汰が主演を務める。
2時間×全4回としっかりと時間をかけて丁寧に描くことで主人公だけでなく、全ての人物に光が当たる構成が素晴らしい。
原作未読なので、映画版(櫻井翔)とドラマ版(福士蒼汰)のどちらがより原作に忠実なのかは分かりませんが、1話は映画版をこえていたと思いますし、映画化されていない3、4話はかなりの出来でした。
(2話は映画版の方が圧倒的に好き)
見始めは福士蒼汰の栗原一止に違和感ばりばりでしたが、回を重ねる毎に気にならなくなるというか、中盤くらいからはさすがだなと。
なにより自分がこのドラマで一番よかったと思う点はキャスティングの上手さ。印象に残るキャラクター、シーンが非常に多かった。
北大路欣也(本庄病院、消化器内科部長・大狸先生)
水野美紀(本庄病院に赴任した優秀な消化器内科医・小幡奈美)
市原隼人(信州大学医学部付属病院第四内科第三班班長・北条陽介)
北村 有起哉(信州大学医学部付属病院第四内科准教授・宇佐美正隆)
貫地谷 しほり(膵がん患者・二木美桜)
新山千春(本庄病院、救急看護師長・外村勝子)
特に、この方たちの演技は見てよかったと強く思わせてくれる素晴らしいものでしたね。
医師も人間です。
"かまわぬ。生きている。そこに意義がある“
"明けない夜はない。止まない雨はない。そういうことなのだ“
"この一歩は前への一歩だ。前進なんだ。そのための花道だ。絶対忘れるな!“
"私は、病気を診ているのではない。人を診ているのだ“
"医師の話ではない。 人間の話をしているのだ“
"癌が80%の確率だからといって、80%の治療なんてないんです。十人のうち九人を救っても誰も褒めてはくれません。十人が十人とも、確実に、安全に、絶対に、救命できなければ、医師としては失格なんです“
"治療は投資信託じゃないんですよ。ノーリスク、ノーリターンの治療で命が救えるとでも?
医者がリスクを恐れて治療を小出しにすれば、死ぬのは患者なの。医者の仕事は0か100よ。もし、命を奪う疾患が1%でも疑われたら医者はそこに100%の力を注ぐんです。そして、その全責任を負うの“
"優しさとは、想像力のことですよ“
"悩むのは成長してる証じゃないかって“
"良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬である“