トケグチアワユキ

ホリミヤのトケグチアワユキのレビュー・感想・評価

ホリミヤ(2021年製作のドラマ)
4.5
コミックス原作でアニメもあるらしいが、どちらも未見。
放送前に編集版が映画館で先行公開だったとか。
ぜんぜんノーチェックでした。

中学から闇属性の宮村伊澄(イトって読むんだったか?)と、家族思いで利発な堀京子の、高校クラスメイト意外な組み合わせ王道ラヴストーリー。
のはずなんだけど、宮村伊澄の両耳各4プラスくちのピアッシング、ボディのトライバルタトゥーに至る経緯があんまり深く描かれないままなので、人物造形がぼやけててラヴストーリーとしては正直うすっぺらい。
まあ恋に恋するセブンティーンだから、そりゃ手ェつなぎたくもなるけどさ。
古い言葉だけど、横恋慕&横恋慕&横恋慕ってくらいで、告りもせずあきらめる。
本スジは、暗くて自己評価低め、なに考えてるのかわからないヘンな伊澄くんの魅力を、優等生で偏見のない京子とその仲間の何人かはちゃんと見ていたってことかな。
伊澄くんが京子の父に「娘のどこが好きなんだ」と問われるシーンは、おそろしく地味な名場面かも知れない。
ストーリーは先ほども述べたように大きなヒネリもなく進むが、とにかくメインの俳優4人がとてもいい。
彼ら4人を観るのが楽しすぎて、全7回があっと言う間。
主演は「蜜蜂と遠雷」の鈴鹿央士。
京子役は久保田紗友。
あとふたりは鈴木仁と岡本莉音。

そして、監督の松本花奈の画づくりがすばらしい。
背景として動くエキストラの生徒たちのいきいきとしていることといったら!!
これはもしかすると、助監督/演出助手が優秀なのかも知れないが、高校自体が呼吸してて本当にいいカットがいっぱいあった。
何度も見返して、背景の細かい動きをチェックしたくなる。

私の中ではすごく好感度高め。