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サンクチュアリ -聖域-のpongo007のレビュー・感想・評価

サンクチュアリ -聖域-(2023年製作のドラマ)
2.9
 お相撲といえば、ふんどし一丁の肥満体たちが公衆の面前で暴力を振るい合うというイメージしかありませんでしたが、本作は神事としての歴史や稽古の意味、角界独特のダークな不文律などが描かれていておもしろかったです。主役の人、なかなかいい。

 一ノ瀬ワタルという肥満体の人が、ピエール瀧演ずる親方にスカウトされ、父親の入院費も稼がなきゃだからお相撲の世界に飛び込んで、理不尽なしごきにあったりしながら成長していくお話。お相撲さんたちの生活やらお相撲のいろいろなしきたり、八百長の仕組みなどがわかって、ためになりました。

 一ノ瀬ワタルという人は、最初、お相撲を舐めていましたが、強力なライバルの出現、先輩のかわいがり、そしてなにより強くなりたいという気持ちから、お相撲の世界にどっぷりつかっていきます。おもしろい。

 出演陣も豪華。ほかに小雪、笹野高史、松尾スズキ、中尾彬などが花を添えます。みなさんベテランだけあって、演技がうまかったですね。ただし、岸谷五朗は完全に配役ミスな感じ。あんなに演技下手だったっけ?と驚いてしまいました。何か嫌なことでもあったのだろうか。

 というわけで、全体的には角界のルールや歴史、お相撲さんたちの不健康な生活ぶりがわかり、とてもおもしろかったです。一ノ瀬ワタルという人、悪くない!

 でも、真面目に考えると、中卒でデブで、腕力だけは強い人って、ワンチャンあるかもしれない、と思いました。
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