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ダーマーのpongo007のレビュー・感想・評価

ダーマー(2022年製作のドラマ)
3.0
 ミルウォーキーの食人鬼、ジェフリー・ダーマーのお話。17人の青年を殺して、煮たり焼いたりして食べたのは裏が取れましたが、実は軍役で西ドイツに赴任していた際にも、米軍基地の周辺で何人もの青年が行方不明になっており、ダーマーが一体何人を手にかけたのかは不明。

 警察がダーマーの家を家宅捜索したら、人間の心臓と性器がいくつか冷凍保存してあって、クローゼットの中には半分溶けた死体、鍋の中には煮込んでいる途中の人間の頭部があり、指や内臓などが無造作に床に散らばっていたという、まさに地獄絵図だったわけですね。異臭も酷かったそうです。このドラマでは、さすがにそこまでのグロ描写はありませんが。

 ダーマーはゲイバーで獲物を定め、家に連れ帰って首を締めて気絶させ、切り刻んだり、自分の思い通りになるゾンビをつくろうとして、頭蓋骨に穴を開けて酸を注ぎ込んで、ロボトミー手術までしていたそうで、真性の異常者だった訳です。まあ、怖いですね。

 で、物語はダーマーの幼少時代から少年期、青年期を網羅していて、割と丁寧に取材した形跡はあるのですが、ダーマーがなぜあんなモンスターになってしまったかは、結局分からないまま。劇中、ダーマー本人も「なぜ自分がこうなったか分からない」と言っているので、他人が理解できることじゃないのだと思います。

 そう、結局、なんでダーマーのような異常者が現れるのかはまったく分からないですね。でもサイコキラーは一定の割合でいつもいるという。

 まあ、シリアルキラーの中でも、抜群に知名度の高いダーマーのドラマなので、割とおもしろく覩れました。途中、中だるみはしましたが、全体的にまあ、こんな感じかなあ。悪くはなかったです。が、カニバリズムとか嫌いな人にはおすすめできません。ご注意を。
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