映画の日に映画を観ようと旅先の映画館で好みタイプを見繕っての鑑賞。
平日午前中の回にもかかわらず、結構な入りで昨今なかなかここまで混んでいる映画には当たらない。
客層は殆ど女性。
女性の映画ではあるが、色気より共感が占める作品なのであろうか。
母から愛され母を愛し、すべての行動原理が「母を喜ばせるため」という女性と、その娘。
二人の視点で描かれる物語。
原作は未読・・・著者も、エンドロールで知った。
・・・予告などでは、その内容の違和感から真相に辿り着く・・・様な匂わせ方をしている。
そういうスタイルのミステリも多く、ミステリ要素の色濃い作品を期待して鑑賞したが・・・個人的には、ミステリ的なカタルシスは得られなかった。
ミステリ的な語り口を用いたヒューマンドラマというのがわたしの解釈。
間違っているかも知れないが。
ミステリ的に考えると…というか、普通に考えても、おかしな部分がいくつもあり、そのおかしな部分に理由があり、その祖語が綺麗に収まる位置に真実があるのがミステリ(本格)だと思うわけで。
変な部分が変なまま終わるのは、ミステリとしてわたしの理解力が足りなかったか、ドラマとして些細な枝葉が無視されて作られたか。
原作はミステリっぽいので、読めば真相はわかるのかも知れないが、そんな動機で原作を読むのも不純な気がしなくも無い。