新木

グレイマンの新木のネタバレレビュー・内容・結末

グレイマン(2022年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

ライアン・ゴズリングが好き、スパイものの作品を好んで観ちゃう人におすすめ☆〜(ゝ。∂)

以上が本作のレビューでして、あとは雑感をだらだらと。
敵だと思ってたやつが自分と同じ境遇かつ真実に近づいて、自分も目が覚めて敵に立ち向かう。しかも、初対面の人もなんかすごく協力してくれるし、そもそも自分めちゃつよ。
こんな骨子は、アクションムービーをそんな観てない自分でも2桁数くらい観たことがあるものであって、これをいまさら「ライアン・ゴズリングでやりました」「Netflixならではの規模感で迫力あるでしょ」「監督はあのアベンジャーズのルッソ兄弟です」の3点くらいで推されても「頼むからパート2とかに展開するようなレベルじゃないことだけは自覚しておいてくれ」としか言いようがないのである(やるみたいであーあ)。だって、展開も結果もオリジナリティー省いてこちらを裏切ることなく、おそらく大方がCGでつくられたもの見せられて、なにが楽しいのか。
職人的でプロの道を極めた者、華やかな舞台の裏で行われる世界を股にかけたヤクザ・マフィア的ないざこざ。このフォーマットだけでそれなりのクオリティーのものはつくれるし、一部というか七部くらいの人は釣れる。本作なんかそれの代表たるものには相当するが、面白くなくはないんだけど、面白くはない。もう一回観たいかと言われれば、別に。むしろ、ぜんぜん。佐久間Pをはじめ、カルチャーに精通する人が面白いとひと言いえば、自分の言葉を持たない判断基準なき多勢が、その大きな声(権威)にすがり反響反響。エコーチェンバーエコーチェンバー。こういった中途半端な作家性の感じられない作品がじつはものすごく悪貨足り得て。しかもそれがNetflixのような作品目掛けてお金を払う体系じゃないところで”ついでに”観れてしまうのが、ますますそれらを蔓延らせる流れをつくってしまう。

新作の作品数は追い切れないほどこれから出てくる一方で、見逃してしまった近作、気になってるけど観れていない名作らにーー他にやることもたくさんあるなかでーー私たちはどう時間を割けばいいのか。自らを顧みてもクラシックにはここ数年まったく触れられておらず、さすがにやばい気はしてる。
監督ら映画をつくる側の方々には、鑑賞者にとって最良の2時間を提供でき得るのかをいま一度自らに問うてほしい。
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