新木

青春ジャック止められるか、俺たちを2の新木のネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

前作は、当時の上司が若松監督を演じた井浦新の演技をモノマネ云々と酷評したこと以外にあまり記憶はないのですが、その初期衝動感には好印象を持てた気がします。
そして本作。監督を白石監督から井上淳一にバトンタッチしての続編。そして当の井上監督本人がメインに据えられた物語内容に。井上は当時、映画監督を志しつつも、名古屋という文化過疎地で浪人生として過ごす日々。そこに若松監督が自身の作品を上映するためミニシアターを建てて、そこでの出会いをきっかけに若松プロに入っていくのだが。それこそ劇中でオナニー映画を評されていたピンク映画と同じく、優しくも厳しい若松監督のもとで学んだ自身の苦労を淡々と描いただけのものに着地した感があり。映画監督としての才能の無さに思考停止気味な井上青年のもがきなのか、新作が評価されずシネマスコーレの売上もピンク映画に頼らざるを得ない状況への若松監督の悲哀なのか、在日/女性/才能の無さという”三重苦”に対する金本の諦観なのか(木全さんパートは前半はよく描かれていたのに、井上が出てきてからそちらに物語は移行して奥さんなんてまったく出てこないとか…コムアイとても良い感じだったのに)。ストーリーライン多いわりにどれもスカッとしたゴールを描けてないように思えたのが残念でした。また、井上を描いたときの題材が河合塾の入塾式?時に流す30分映画の製作って。しかもその式でのスピーチは映さずに、木全さんによる若松監督への抗議シーンを映すだなんて。井上の頑張り浮かばれなさすぎ。そりゃ監督に進まずに脚本家を志すよな。それで本作で監督を務めたことで、当時の井上青年の無念が晴れたとでも言いたいのか。その小手先さと、誰かに簡単に止められそうな内容に若松監督怒らないすかね(ちなみに井浦さんの演技は寄せている感じはすごくありましたが、そこまで違和感はありませんでした)。

にしても東出くんの関西弁の下手さは健在すぎて。。これは木全さんがそういう感じなのでしょうか。『寝ても醒めても』で俳優として興味はなくなったものの(もちろん演技面で)、同作でのスキャンダルを経てたくましさを獲得(というと杏さんに申し訳ないですが)し、近作『福田村事件』での演技は上々だったように思えたので、とりあえず彼には追加のキャラ要素与えないほうが得策かと。あと背景にところどころ現代のものが混ざり込んでいるのもBoo
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