Ginny

RRRのGinnyのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.0
バーフバリでお腹いっぱいだったからもうこういう系はいいやとスルーしてましたがアカデミー賞前で映画ブームなので主題歌ノミネートされたなら見たくて行ってみました。

何食べてどんな生活してたらこんな面白いの思いつくん?

Twitterで、RRRは政治的か否か論争を目にしましたがどっからどー見ても政治的やろってのが感想です。
この私が(誰)イギリスがあんな目にあってニチャっと笑ってしまう日がくるなんて思いませんでした。

果てしなくドラマチック。そして緩急の表現が素晴らしい〜好き。グランドブダペストホテル思い出しました。
アバターウェイオブウォーターからのはしご、3時間越え映画2本立てだったんですがRRRの方が展開の波が凄くてあっちゃこっちゃいくけれど飽きさせず一本筋が通ったまま走り抜けて圧倒されました。立て続けに見たことで映画はやっぱ映像技術だけじゃないんだなっていう証左の気持ち。

『13才からの地政学』ではじめて地政学に触れて衝撃的と言うか言われてみたら当然だけど平和ボケしてて意識が回らなかったのは奪われた側は覚え続けてる、忘れていないということ。
今こうしてこういう内容の映画が作られて、アカデミー賞の歌曲賞とは言え、最有力候補となって世界中に多く知られてるのを見ると良い流れだなと思った。
複雑な気持ちもあるけれど。
ラストで、念願叶って目標(?)をかなえていたけど、実際ソレで今度は何するの?繰り返すのか?と怖くなってしまったけど奪われた側にもそのストーリーを描く権利はあるのかな、と。。

『なぜオスカーはおもしろいのか? 受賞予想で100倍楽しむ「アカデミー賞」』を読んで、2015.16年に「白すぎるオスカー」と批判された際、当時の映画芸術科学アカデミーの会長(黒人女性)が2020年までにアカデミー賞の投票をする会員を白人男性に偏っていた状況から女性と非白人の会員数を増大させると宣言したことを知りました。その効果や勢い、流れは引き続き大きなうねりになってるんだなとひしひし感じます。
白人俳優女優が大きな役をもらうには悪役しかないのか?(クルエラだったかな…?)とかいう話が出てきたのを見たけれど、過去の責任を取らなくてはならないのかな?とかぼんやり思う。

そして頼むからリトルマーメイドの実写キャスティングがやだとかそういうつまんないこと言うのやめてほしい。
つまらなさすぎる。何見て生きてるの?
日本法人のディズニー供給のものだけ?笑

インド映画のラストのミュージカルダンスエンドロールは、全ての本編の撮影が終わった後に行われるのか気になった。
みんなの表情がニコニコで良い。
ラーマとビーム見てたら筋トレ頑張ろうってやる気湧く。
ジェニーもシータも可愛すぎる。

正直ナートゥナートゥがアカデミー歌曲賞なのか?と考えると私個人としては違う気がするけれど時代と流れを考えると順当なのかなと納得もできる。
というわけでやはり映画というのは制作、公開されたタイミングというものが映画自体の評価や受け取りにも大きく影響するし、そこも味わってこそ映画界全体を楽しむ醍醐味だなと思うので、やっぱりリアタイで見るのが一番だな!とこの年にして改めて思うのであった。
新作の映画はそういう感じで見て、古典は制作当時の時代背景まで見るのが良し◎
Ginny

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