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サバカン SABAKANのakihiko810のレビュー・感想・評価

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)
3.8
作家にはなったものの、妻とは離婚。定期的に会う娘の養育費も滞りがちな、ゴーストライターで生計を立てている久田(草彅剛)。
「サバの缶詰を見ると思い出す少年がいる。」という語り口と共に、1968年の少年時代の夏物語が始まる。
斉藤由貴のポスター。キン消し。ブーメラン島へのいるか探し。
そしてタイトルの「サバカン(サバ缶)」。
長崎を舞台にした、二人の少年の友情と冒険の物語。

これは…「いい話」だけで構成されてるので、逆に物足りない。というのが第一の感想。
ノスタルジー満点、出てくる登場人物みんないい人で、素晴らしいのだが…。やはり、「いい話だけすぎる」かな。少年時代なのだから、もっとやんちゃで馬鹿な話とか、「ダメだなこいつ 苦笑」な話を盛り込んでほしかった。なんだか、学校の授業で観せられる教材映画みたいな出来になってしまったのが物足りない。
出てくる俳優陣たちは、主役から脇役に至るまでみんな「いい人」で存在感ある演技をしていて、こういう配役ができる作品の素晴らしさよ、と思う。
最後に出てくる「サバ缶寿司」も、本当はたいして旨くはないのだけど、思い出補正ですごく旨くなるのだよな、と感じられてよい。
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