あかーぎー

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのあかーぎーのレビュー・感想・評価

3.8
公開前に映画館で数回予告編見てたけど、その時は全く興味沸かなかった。
(内容以上に日本の配給会社の宣伝があまり好きではなかった。「エブエブ」を推してる感じが。)
でも流石に今年のアカデミー賞で作品賞と監督賞とオスカーを獲得していたので観に行ってみた。

正直思っていたのと違った。
観る前に何かの記事で低予算映画やと聞いていたのでインディー映画らしい熱い映画なんやろうなとは思ってたけど
想像の斜め上を行くオタク要素ガンガンでコメディー要素(主に下ネタ)がパンチ効いてる映画やった。
2000年頃にオタクのアメリカ人監督が日本のアニメやカンフーアクションに憧れて撮ったSF映画「マトリックス」。
今作は現代版マトリックスって感じ。というか設定の土台にマトリックスが色濃く出てる。
マトリックスにスタイリッシュさと硬派な感じを引いて、オタク要素と下ネタを足した感じ。
今作の監督はマトリックス同様に監督は2人。恐らく今作の監督も映画や日本のアニメが好きなんやろう。

岡田斗司夫さんは日本のアニメや漫画ではマルチバースものが沢山あるので斬新さは無かったと評してた。
確かにマルチバース、夢と現実を行き来するって設定自体は日本人からすると目新しさはないけど
個人的には(僕にその知識が無いだけかもやけど)組み合わせ方(アレンジ)に斬新さが見られてそこが凄く良かった。
あまりマルチバース的な創作物に馴染みが無い人からすると一回見ただけでは理解できないかも?
ドラゴンボールやバックトゥザフューチャーも僕的にはマルチバース要素があると思ってるので(未来・現代・過去の影響等々)
それくらいの知識でもあれば理解はできそう。

勧善懲悪やない所が良かったし(それも日本アニメのお家芸って感じ)、その解決の仕方も個人的には好みやった。
ただちょっと説教臭いというか、ありきたりなまとめ方に見えなくもないけど。
結構楽しめたのは確かなんやけどオスカーの作品賞ってほどかなぁ?って正直思っちゃった。
僕が作品の良さをちゃんと読み込みきれてないだけかも知れへんけど。