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すずめの戸締まりのshuntaのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
5.0
過去に辛い経験をした女子高生のすずめ。
暗い経験を胸の奥にしまいつつ、至ってどこに 
でもいる高校生の生活を送っていた。
ある朝、いつも通り登校していると、ある青年に
話しかけられる。気になって彼を追いかけると
廃墟のなかに立つ不思議な扉が…。何だろうと
開けると幻想的な風景が。不思議な体験をして
学校に戻ると緊急地震速報が。外を見ると廃墟の
あった場所から渦のようなものが。友達には
見えず、いかにも不気味。すずめは開けてはいけない
扉を開けてしまったのだ。

今回の作品は現実と重なるテーマであり
日本人が何となく恐れていることや、あの日
あの時あの場所で起きたことを思い起こさせ
涙が溢れてくる。

すずめの体や心を借りて、あのできごとを
私が見つめていることに驚かされる。
神のいたずらなのか、神のみぞ知ることに
人間は抗えることができるのか。

生きたい、生きながらえたいという願いの強さ。
最後のいってきますがいくつもあった
あの日に、私たちは何を置いてきて、何を
得たのか。それは一緒で、やっぱり少しでも 長く生きて、色んな人に出会い、あたたかい
当たり前の生活を送りたいということ。

そんなテーマを日本的な宗教観や歴史、
言い伝えのたぐいを織り交ぜ、美しい映像と
セリフで描いています。

新海誠監督の作品は観たあと、生きたいって
思うんだよね。不思議。今回もちょっとえぐられる
感じもするんだけど、生きたいって思うんだよね。
不思議。最後に向けて号泣でした。
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