Nさん

すずめの戸締まりのNさんのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

いつものジャパニーズスピリチュアルな感じ。
新海さんの東京の描き方が好き。

閉じ師と教師の両立は無理だろ!と思った。
すずめが過去のすずめを救うお話なのね。
結局白猫ちゃんと黒猫ちゃんが要石の役割をもう一度果たしたということ?
白猫ちゃんは、すずめに好かれてないしすずめめの子にはなれないと理解→諦めて要石に戻るの図式は、物分かりがよすぎる。

どこの方言なんだろう?とちょっと気になった。東北弁ではなさそう。九州の方言??おばさんは九州の生まれ育ち?
すずめのお母さんとその妹(おばさん)は、九州で生まれ育っていて、大人になったすずめママが東北に生活拠点を移し、シングルマザーになった感じなのかな??

かつてバブル期に栄えたであろう箱物が老朽化して廃墟と化している「寂しい場所」が増えたよねというセリフには、共感する人が日本中にたくさんいるだろう。

ミミズ発生→戸締りの繰り返しでちょっと見ててだれてきたのは否めない。

出会ったばかりのそうたさんのために命かけるすずめにあまり共感できなかったので、いまいち入り込めなかった。

3.11から11年以上経ったからね、こうしてフィクション作品としても扱われるようになったのか。子どもから見たら歴史上の出来事なのかもしれない。

2011.3.11の沿岸部の朝の風景が一番ズシリときた…。当たり前に生活が続くと信じてて、当たり前に帰ってくると思って見送る玄関先のシーンで、とある新聞記事を思い出した。3.11がくる前の日常で、大切な人と最期に交わした言葉が載っているもの。「いってらっしゃい」「今日は遅くなる」「うん」とかそういう何気ない言葉が最期になった。

あの日、ひとりぼっちで雪の中親を探し回っている4歳の子どもがいたんだろうと思うと涙が出た。
引き取ったおばさんみたいな人も現実にいたんだろうな。本物の愛をかけつつ、本意ではない人生を生きたのもまた事実だろう。

人の一生は何一つ保証されていなくて、無残にも突然すべてが失われることもある。
それでも生きたいと願い、大切な人の側にいたいと思う強い感情がそうたを救ったのかな。

追記
すずめの故郷は岩手県沿岸部のようだ。(山田町?)

ダイジンが後ろ戸を開けて回っていたのは、とこ世にいる4歳のすずめに16歳のすずめを会わせてあげるためなのかなと思い至った。
ミミズはただの副産物で、ダイジンはミミズを出すことを目的としていたわけではなさそう。(その割には、人が死ぬよ〜とか煽ってくるのが謎)
ダイジンは、とこ世への扉をとにかく開きたいから、閉じ師を敵視するのも納得はいく。
でも、4歳すずめに会うところを見届けないで要石に戻っちゃったのも結構謎だな。
ここまで来たらもうあとの展開は確信できたのかな。

すずめがそうたさんを救う方法として故郷を目指したのは、とこ世に繋がる扉が実家の側にあったと思い出したからか。
すずめは閉じ師ではないから、日本各地にあるとされる後ろ戸を見つけることはできない。(近場にも廃墟はあったはず)
だから、唯一場所がわかる扉に向かったのか。
Nさん

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