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生きる LIVINGのaiueoのレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
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オリジナルが好きなので、うーんというかんじ。
いろいろ思うことがあるのだが、一番は、若い女に生命力を見るという部分をなぜわざわざ微妙に改悪して残すのかがわからなかった。
元上司が新しい職場に訪ねていってまだウエイトレスなの?と聞くシーンとかほんと見てられないし、君がきて職場が明るくなったみたいな話も無自覚な色ぼけにしかみえない。
オリジナルでは若い女性社員からものづくりを勧められるのだが、残す場合に膨らませるべき部分はここだろう。
たとえば、あの女性社員を服飾デザイナー志望にすればいいと思う。年代は1950年代のロンドンなのだから、ちょうどファッションが大きく変化するちょっと前だし、なんとなく場を明るくするとかいうぼんやりした人物像ではなく、未来はこういう人たちが担うのだという人物像をファッションで示すことができる。
彼女が服を作る姿や、彼女の作った服をショーウィンドウで見て、真に生きること、自分が本当にやるべきことに思いあたるというのが爽やかで美しいと思う。
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