AMY

生きる LIVINGのAMYのレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
2.5
黒澤明作品をカズオ・イシグロ脚本でリメイク
舞台はイギリス

オリジナル版は未観賞


正直、前半は時間の流れがゆっくりなのと緩急がなさすぎて退屈してしまったけど
後半のきっかけシーンからはとても良かった


終わりがあることは知っていても、その終わりがいつ訪れるかわからないから、人生はおもしろいのだと聞いたことがあるけれど

終わりがいつかわからないが故に、時間は無限で永遠のように錯覚してしまい
日々無感情で過ごしてしまったり、なんてことない繰り返しで終えてしまうことがある
主人公も気がついたら無感情でゾンビのように過ごす毎日
でも突然突きつけられたタイムリミットをきっかけに、そんな日々の過ごし方について考え直し始める

差し迫らないと動けない、変われないのが人間の弱さであり、人間らしくもあるなと改めて

彼の死をきっかけに、彼は自分たちに変化した自身の姿、その背中を見せていたんじゃないか、ならば変わろう!と誓いを立てた同僚たち
だけどあっさりそんなことを忘れて、淡々とした“作業”に戻り、情熱もなく無感情に戻っていく

これもまた人間らしいなと思った
そして彼はそうなるだろうと予見していた
大きなきっかけがなければ変われないと身をもって実感したのかな


家族にはなかなか言えないのに、たまたま知らない街で出会った作家や16ヶ月しか共に過ごしていない同僚には言えてしまう
この気持ちには共感した
AMY

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