けーな

TAR/ターのけーなのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
2.7
みんな、評価高いなぁ。その中で、時々評価低い人いるし、「長い」という意見も、散見する。私にとっても、ほんと、長くて、長くて、途中で、何度も集中力を欠いて、見続けるのが、大変だった。ケイト・ブランシェットの演技は、見事だったし、映画としては、良い作りなのかもしれないけれど、私は、どうも好きになれない作品だった。

好きになれない理由の1つが、字幕。訳の仕方が、気に入らなくて、話に入り込めなかったというのも大きい。

主人公ターが、レズビアンであることや、彼女の性格や態度から、彼女の話し言葉を、日本人にとっては、男言葉と感じる話し口調に変えていたことが、どうも違和感だったのだ。彼女の横柄さを、そんな言い回しで、表現していたのだろうけれど、なんだか違和感ある字幕だった。

私が、1番気に入らなかったのは、話し相手のことを、ターが、いつも「君(きみ)」と呼ぶ訳にしていたこと。ターは、自分の権力ある立場から、歳上の人に対しても、尊大な態度を取っていたので、それを表現するためにも、「君」と訳したんだろうけど、どうも違和感。実際、ターは、英語で、話し相手のことを、名前で呼ぶか、youと言っている。外国人は、目上の人にも、名前を呼び捨てで呼ぶことが多いわけだし、youを日本語で、何と訳すかは、難しい問題なので、無理して「君」に変換させず、名前のまま呼ぶようにして欲しかった。

さらに、この映画のWikipediaに、『幼女に「パパ」と呼ばせている』と書いてあったけど、それは、日本語字幕だけで、実際には、幼女は、「リディア」と、ターの名前を呼んでいるだけで、パパとは呼んでいなかったと思う。

ラストのオチを褒めている人もいるけど、私は、肩透かしを食らった感じで、なんだか消化不良。
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