フライ

リベリオンのフライのレビュー・感想・評価

リベリオン(2002年製作の映画)
3.9
第三次世界大戦後の世界で人間の暴力的な部分を無くす目的で感情を抑制し、薬と暴力で抑える異常な世界を描いた作品。多少納得してしまえるだけに恐ろしくも感じた。
第四次世界大戦を防ぐ為、人間の感情を抑制させる目的で芸術や音楽、娯楽の一切を排除した恐ろしい世界を、この世界での警察にあたる"クラリック"と言う捜査官を通して見せる混沌とした世界は、納得出来る部分もあるが、それ以上に恐怖と悲しみを感じた。捜査官演じるクリスチャン・ベイルが苦悩、葛藤しながら真実に目覚めていくプロセスは見もの。ベートーヴェンを聞くシーンはこっちまで鳥肌が。
本作の面白さの一つとして、マトリックスを彷彿とさせるスタイリッシュな雰囲気で見せるアクションはかなり楽しめた。
クリスチャン・ベイルが演じる捜査官は彼の雰囲気が本作の内容や世界観に合っていてとても良かった。同時に悲哀に満ちた表情は、心に響くものが。
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