トムトム

神々の山嶺のトムトムのレビュー・感想・評価

神々の山嶺(2021年製作の映画)
4.0
「ゆるキャン△」levelエクストリーム。

夢枕獏の原作も谷口ジローの漫画版も大好きです。
阿部ちゃんと岡田くんの実写版はどっかに置いておいて……

宣伝文に「ウルフウォーカー」の制作陣が作成とありますが、カートゥーンサルーン制作ではないんですね。

自然描写は素晴らしいですし、日本描写も文句なしです。
涼子さんはもう少しなんとかしてほしいところですが、大幅に出番を削られていおるので問題なしです。
この判断は良かったと思います。

山に魅入られた男とその男に魅入られた男の濃厚なラブストーリーです。

マロリーの残したカメラという謎がストーリーのフックになりますが途中から深町は羽生の背中しか見ていませんからね。

羽生丈二・・・大塚明夫
深町誠・・・堀内賢雄
というキャスティングが完璧すぎます。

大塚明夫は「ゆるキャン△」にも出ていたので大塚明夫二本立てでもありました。

何故山に登るのか?という問いに対する、山に登る意味に意味なんてないという夢枕獏節にグッときます。

山に登るのも闘うのにも生きることにも意味など無く、ただそこにあるだけで美しく素晴らしいという夢枕獏作品共通のイズムをしっかりとアニメに昇華していると思います。

基本、山岳モノの作品って観たり読んだりした後に絶対に山に登りたくなくなる作品ばかりですね。
トムトム

トムトム