神々の山嶺の作品情報・感想・評価

「神々の山嶺」に投稿された感想・評価

日本の小説の漫画版をフランスでアニメ化。エベレスト初登頂の謎に迫りつつ登山家の「業」を描く物語で、原作から見事に換骨奪胎して94分に収めている。過酷な環境と対比となる風景が美しく、堀内賢雄や大塚明夫や逢坂良太による吹き替え版がまた絶品!
他の国ではNetflix配信なのだけど日本では劇場公開。間違いなくスクリーン映えするのでこの機会はぜひ逃さないでほしい。
で…『アルピニスト』と『神々の山嶺』、過酷な山岳に挑む登山家ものがまさかの7/8同日公開って…狙ってますよね…?どちらも今の時期にぴったりの涼しくなれる内容だし、作品のクオリティ激高だし、そして作品の方向性がかなり違ったりもするのでハシゴもおすすめ。
MALPASO

MALPASOの感想・評価

3.5
映画『神々の山嶺』

原作は、以前に阿部寛で実写映画化もだれた夢枕獏のベストセラー小説。
漫画化した谷口ジローも製作に参加し、フランスでアニメ化した作品。

登山史上最大の謎「登山家マロリーはエベレスト初登頂に成功したのか?」と言う実話。謎を追うクライマー・羽生と、カメラマン・深町が冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑む。

登山のシーンの迫力、自然の描き方、自然の音の描き方が素晴らしい。静寂と轟音。

「そこに山があるから」というよく聞く言葉がある。これは、登山家マロリーが「なぜ、あなたはエベレストに登りたかったのか?」と聞かれ、「そこにエベレストがあるから」と答えたことが、後に日本語で広がったのが、「そこに山があるから」
そんなマロリーの登頂の謎を追うことは、それを証明することではなく、追うこと自体が浪漫。

声優さんについて詳しくないけど、吹き替えが素晴らしかった。
ni

niの感想・評価

-
彼の職場やクライミング仲間のフランス人からのおすすめの一本ということで鑑賞。山の天気、精神力、仲間・・日本語吹き替え版も気になる。
スクラ

スクラの感想・評価

4.5
<人はなぜ危険を冒してまで、山に登るのか>

ジョージ・マロリーの名を聞いたことはあるだろうか。
彼がエベレスト登頂に成功したか否かは登山史上最大の謎と言われている。
このマロリーがエベレスト登頂時に持っていたとされるカメラの発見をきっかけに物語はスタートする。

ストーリーは孤高のクライマー・羽生と、彼を追うカメラマン・深町の二人を中心に展開する。
彼らが不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑む姿を通じて観る人は何を感じるだろう。

私がこの映画を観て感じたのは、登山家たちの矜持であった。
彼らは他人が登頂に成功したのか否かはたいして興味がないのだ。
己が目標とする山への登頂に成功したか、しなかったのか、それに尽きるのだ。

「なぜあえて過酷な道を自らに課して、登山家は山の頂を目指すのだろうか。」
この映画を観た人にこの問いの答えを聞いてみたい。
(コメントしてくれたら嬉しいな。)

日本の作品が原作だけど、この映画の制作自体はフランスなのが本作の素晴らしいところの1つ。
キャラクターの雰囲気や日本の描写に違和感がなく、
エンドロールが流れるまで「外国作品」であることを忘れてしまうほどだった。
日本語版の吹替えを担当する堀内賢雄と大塚明夫は、制作側からのオファーだそう。
それがぴったりとはまり役なの、すごくないですか?!
他国が舞台の作品作って、他国の声優をしっかりと指定できるって、
そうとうその人の演技を見聞きしてこないと無理だよね。
日本への愛やら敬意やらがたくさん詰まった作品だった。

少し残念なのは、本作の原作者・夢枕獏先生の作風とか世界観を知ってないと
タイトルの重みとか劇中の描写とかが十分に楽しめない点かな。
原作本を読むのもいいけど、『呼ぶ山 夢枕獏山岳小説集』読んだ方がより分かりやすい気がする。
でも、改めて思うけど、夢枕先生の作品を谷口さんが漫画化して、それをフランスで映画化したのに、
ちゃんと夢枕先生の世界観がちゃんとアニメ化されているのってすごいよね。
観るまで、こういうミステリーは夢枕先生にしては珍しいな、とか思ってたけど、
観終わったら、「あ、やっぱり夢枕先生の原作だわ、納得」としか言えなくなった。

ちなみに、映画の宣伝の仕方からこの映画はマロリー登頂の真実を明らかにするものかと思ったらそうではなかった。
ミステリーっぽくしたかったのか分からないけど、このミスリードの宣伝は映画への評価も下げかねないので、ちょっと賛同しがたい。
素直に「なぜ人は山に登るのか」ぐらいでアンバサダーにイモトさん起用したら盛り上がりそうなのに。
naomi

naomiの感想・評価

3.8
息を飲むほど美しく、そして恐ろしい大自然の驚異!
人は魅せられ、取り憑かれ、限界に挑む。
人が限界に挑戦し続けるのは、理由などなく、自分自身への挑戦なのだとこの映画は教えてくれた。
雪山の風景と山に魅せられた男達の心理描写に息を飲む90分!
夢枕獏の原作小説をもとに、谷口ジローがコミック化。
フランス製作のアニメーション映画。
フランス映画=取っつきにくいという先入観を持ってしまっていたけど、
まったくそんなことなく、一気に世界に入り込んだ。

日本の風景や時代の描写がしっかりしていて、アニメーションとしてもクオリティがとても高かった。
特に山の描き方にリアリティがあって、そびえ立つエベレストは見ているだけで
雄大で恐ろしく、安易に足を踏み入れてはいけない場所だということが(当たり前だけど)
スクリーン越しに伝わって、
気付けば手に汗を握り、足はそわそわとしてしまった。

90分間の中に無駄なシーンが1つもなかった。

大塚明夫さんの声が渋くて、それがまた作品に重厚感をもたらしているように感じた。

なぜ山に登るのか。
アルピニストにしかわからない境地なんだろうけど、
「山を知ったら抜け出せない」という中毒性は少し感じてみたくもある。


羽生のことを見ながら、少し「栗城史多さん」のことを思い出した。
taiko

taikoの感想・評価

4.5
渋くって丁寧に作られたアニメーション、好きです。時代考証などもかなりきちんとされてて。街とか服装とか。山登りに全く興味がないから、なぜわざわざ危険な場所にいくの?と思いながらも、その孤高さに畏敬の念を抱きつつ、山の険しさとかに足がゾワゾワしながら惹きつけられました。
FansVoice 試写会(@ ユーロライブ)にて。

夢枕獏原作・谷口ジローの漫画をフランスでアニメ化。大好きだった『ウルフウォーカー』の制作スタッフというから期待大だったけど、シンプルに淡々と山男の生き様をまとめていて、派手さはないものの、ウェルメイドな作品だった。

話は登山家のストーリーとしてはよく聞く話(実話なのに失礼)で、既視感はあったけど、描写が上手いので見応えあった。

谷口ジローはフランスでは「漫画界の小津安二郎」と称されるほど人気らしい。字幕だと思ってたらまさかの大塚明夫吹き替えでビビる。フランススタッフの指名だったそうだ。
TERUTERU

TERUTERUの感想・評価

3.9

[ Le sommit des dieux / The summit of the got / 神々の山嶺 ]

山とは、
天に最も近く、大地の頂点。
そこは正に神のみぞ立つことしかできない環境…むしろ聖域。


そんな山嶺へ君は “登る“


怖気付くのは当たり前、
だが一度でも魅了されたら、
足は自然と動き出す。
そこに理由はいらない世界へ

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なんだこの感覚…

『 登れ!! 』

と言わんばかりの圧倒的な画力の “ 山 ”


山が写真ですか??と思うくらいの破壊力激増しのマウンテン🏔
太陽をバックに神々しさを放つ“山”。
吹雪に荒れ薄暗い背景から厳しさを放つ“御山”。
もはや誰も登らす気ないだろ仏のような“山岳”。
もう日本の富士山が可愛くも見えて来る、海外のエベレスト、アルプス山脈は神です。
個人的に絵画の世界が動いてる繊細なアニメーション好き…。

そんな日本の文化大好き、有難うございますのフランスのアニメーション映画でございます。
もちろん原作は“谷口ジロー"さんと“夢枕獏”さんのその名の通り『神々の山嶺』から。


この映画凄いのはアニメーションだけじゃない!
全部で5巻と割と分厚いと漫画と聞いたが、
それを見事に90分にまとめた脚本力!
姿を眩ました伝説の登山家の居場所を見つけるミステリー。
山を登る理由を追い求めるヒューマンドラマ。
そして登山の緊迫感を堪能できるクライミングムービー!!

終盤は息を呑むほどの神へ挑戦する人の姿を見れるでしょう。寒そうだ🥶



spoiler〈ネタバレ〉spoiler〈ネタバレ〉spoiler


山を登る理由とは?
それは「人はなぜ生きる?」と聞くのとなんら変わらないくらい答えは難題のようで単純なのかもしれない。
誰かの為でもなく、伝説の記録を残す事でもない。
自分という存在の先、いやそれを“生き甲斐“と呼ぶのだろうか。
知るのは追い求める者にしかわからない未知の冒険(さき)へ。




私達の頂上を見つけましょう。いってらっしゃい。


Netflixにて配信予定だけど映画館で見ないと勿体ない!
ここで一つこれを聞いたら劇場で見るしか無いオススメを言おう…
なんと、劇場で公開するのはフランス🇫🇷と日本🇯🇵のみ…貴重だね✨

2022/No.26試写会
なぜ人は登るのか、世の中には山好きな人がいるからということが分かった。
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