無音の雑音
岸井ゆきのちゃんが主演というだけで観る気満々だったのに、かなり遅ればせながらの鑑賞。
レビューを書く前にはすでに賞を取りまってるし。
ホントにおめでとうございます。
岸井ゆきのちゃんが耳の聴こえない女ボクサーを演じる。
愛想も明るさも控えめ、化粧っ気はもちろん無し。
昭和の漫画に出てきそうな下町の小さなボクシングジムで日々鍛錬を続け、プロとしてリングに立つ。
かといって、私にはボクシングしかないんです感がガッツリあるという訳でもなかったのが、今作の絶妙なところだった。
不安や迷いといった悩みも抱えつつ、ちょっと休もうかな…と思っていた矢先に、ジムを閉めることになるという話を耳にしてしまう岸井ゆきのちゃん。
トレーニングのシーン、手話のシーン、誰の指示も聴こえない中での試合のシーン、言葉を発せない中での表現…
どれか1つだけでも、こっちが理解できないぐらい大変だっただろうに、それを全部こなす岸井ゆきのちゃんが素晴らし過ぎる。
この感想は良いのかどうかわからないけど、岸井ゆきのちゃんが凄すぎて、正直ストーリーが途中からどうでも良くなってきて、とにかく岸井ゆきのそのものに釘付けになってた。
それぐらい見事なキャラクターを演じられてたと思う。
ベストシーンは、ベタに作中で唯一、岸井ゆきのちゃんが雄叫びを上げるシーン。
岸井ゆきのちゃん加点0.3
