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皇帝のいない八月のefnのレビュー・感想・評価

皇帝のいない八月(1978年製作の映画)
3.9
理屈は「日本のいちばん長い日」で敗戦を受け入れられず宮城事件を起こした連中と同じなので、主義主張に関しては特別なものはないのだけれど、自衛官が偽装トラックから同じ国家権力の象徴のパトカーを銃撃したり、武装してオリーブドラブの服を着た隊員が国鉄の寝台車を乗っ取って車内を軍靴の音を鳴らしながら行進し、食堂車を荒らし回り、容赦なく車掌を射殺する光景は独特な威圧感がある。怪獣と戦うかタイムスリップするくらいしかフィクションのなかに居場所のない自衛隊を割り切って描いた功績は大きい。
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