社会のダストダス

ALIVEHOON アライブフーンの社会のダストダスのレビュー・感想・評価

ALIVEHOON アライブフーン(2022年製作の映画)
3.6
特に期待せずに、平日レイトショーの脳みそで、白目を剥きかけた状態で観たら、面白いじゃん!と変な驚き方しました。

モータースポーツの知識がマリオカートしかない私には、まずドリフトチームとは何ぞやという所から始まる。多分、ドリフトの距離や角度で技術点を競う競技だと思われる(観た後も曖昧)。フィギュアスケートの四輪版というイメージを持った。

主人公・大羽紘一(野村周平)はグランツーリスモで世界一のゲーマー。解散危機のドリフトチームの整備士の夏美(吉川愛)にスカウトされ、ちょっとリアルでも頂点を目指してみることになる。しかし、レーサーでもある夏美のお父様(陣内孝則)には「ゲーム野郎に本物のドリフトができるわけねえだろ!」と猛反対される。確かにスマブラで世界一だとしてもロイヤルランブルで戦えるわけがないので当然といえば当然な気がする。

夏美殿曰く、最近はEスポーツ出身のレーサーが増えているということだが、ドリフトのGに耐えるための地道なトレーニングが課せられていくと事とか見ると、元がゲーマーな分、某マーヴェリックな映画よりも成功の望みが薄い気がする。しかし昔ながらの陰キャゲーマーだと思われた主人公の中に秘めた熱いアレが覚醒して活躍していくことになる(そうじゃないと映画にならないし)。

CGを使ってないらしい競技シーンは確かな迫力、ペットボトルをドリフトで倒すトレーニングは実際何テイク目で成功しているのか気になるところ。主人公が助手席でプロのドリフトを体感するシーンは『フォードVSフェラーリ』で社長を説得するシーンを思い出した。

こ、こいつ…戦いの中で成長している!?的なノリとか、漫画とかの原作があるのかと勝手に思い込んでいたけどオリジナル作品らしい。レースチームで「アライブ」って名前だと、生き急いでいる感じがして不吉じゃないかって思ってしまったけど、映画では誰も死なないので安心して観られます。あと吉川愛さんが可愛かったです。