竜どん

オードリー・ヘプバーンの竜どんのレビュー・感想・評価

オードリー・ヘプバーン(2020年製作の映画)
3.8
初めて『ローマの休日』でヘップバーンを観た時の衝撃は忘れられません。モノクロの画面の中で彼女にだけ鮮やかな色彩が付いた様だった。作中に「ふわふわした役柄に〈重力〉を与える」という言があったが、彼女の美しいだけではなくその圧倒的存在感の大きさと新しさは語るに余りある。正に〈時代〉のアイコン(偶像)と呼んでも過言無かろう。
慈善家としての高名さも有名な話ではあるが、戦火に流された複雑な少女時代も、スターとして成功しながらも理想の家族を渇望するあまり決して幸福とは言い切れなかったその後の半生も本作を観るまで知らないコトばかりだった。

ヘップバーンの生前の有名な言葉。
「何としても避けたかったのは、人生を振り返ったとき、映画しかないという事態です。」
華やかな大女優としての偉業だけでなく、一人の人間としての彼女を知る機会を与えてくれた良ドキュメンタリー。
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