タイトルの通りだった。
どれだけ親しくても、寄り添えるのはほんのひと部分のみ。
自分で決めたのか衝動だったのか。
余白が本当に余白で読み取るものがなかった。
ローカル線の寂れた駅と電車に風情を感じるくらいのもの。
この場所でなければならなかった、というのが感じられないのが物足りない気持ちの原因なのかもしれない。
雑踏のなかで自分の親友が死んだのに街は何事もなかったかのように動いている、というシーン。
きっとその雑踏という風景になっている一人一人にも似たような感情はあるはずで、みんなそれを見せないようにして日々生きてるんだなと思ったら、雑踏が愛おしくなった。
自分も目の前の風景を雑踏だなって思う瞬間があったり、時には雑踏のなかの一人だったり。
そうやって毎日はなんとなく過ぎていくんだなって。