わたふぁ

ボーイズ・ライフのわたふぁのレビュー・感想・評価

ボーイズ・ライフ(1993年製作の映画)
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ワルい友達と一緒だと自制が効かず、喫煙や粗暴な態度のせいで先生から呼び出しをくらうトビー。母親もその度に呼び出され、迷惑をかけていることはトビーも本意ではない。更生したいとは思っているが、そこに現れた継父ドワイトは、高慢ちきで自分が絶対、何もかもを力で押さえつけるような男。不良のトビーを更生するのは俺の役目だ!と高圧的な態度でトビーに接するのだった..。

トビーの母親はシングルマザーで、自分に生活力がないことを自覚し、現実的に考えて「結婚」を選ぶような女性だった。辛い事はわかっていて、これしかないの、と割り切るのはいいが、それは大人の事情でしかなく、中学生の少年にそれを理解しろと言うのは酷である。

レオ様は撮影時16歳くらい。デニーロから俳優としての手厳しい洗礼を喰らい、喧嘩シーンなんてトラウマになりそうなほど激しい。しかしデニーロの物作りに対する姿勢を目の当たりにしたことは、レオ様のその後の俳優人生に大きく影響していることでしょう。(この時すでに只者ではなかったが)

トビーの夢は「この家を出ること」。たくさんのイメージを膨らませて、準備を重ねて、勇気を出して、行動に移すこと。
「蛙の子は蛙」という言葉が、たとえ真理だとしても、確かめてみる前に決めつけるのはあまりに愚かしい、と、この実話ベースの物語は教えてくれている。トビーの最後の笑顔が印象的だった。



(角刈りのレオ様が神取忍に見えて仕方がなかった..ってのは余談です。)