N70

午前4時にパリの夜は明けるのN70のレビュー・感想・評価

3.7
 生きることに不安を感じる。自分は弱すぎると。そんな孤独感や無力感に優しく寄り添ってくれる作品。
エリザベートが悲しいときに泣いていたように、しんどいときはしんどいと言ったっていい。そんな彼女のそばには家族やタルラらがいて、たとえ一人でいることに慣れていたとしても、人間は一人では寂しいし、平気じゃない。
何の支えもなくどっしりと立っていられることはあまりに難しく、脆さもあるし、揺らぐ。
タルラが自分のことを傷つけずに、この世界に存在している自分のことを肯定できるように。
N70

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