母親として娘を守りながら、仕事もしているときに、親の老後について考えなければならない世代の人たちの生きづらさを感じる。転換期に直面しているサンドラは、多忙でありながらも、笑顔で娘と遊び、気丈に過ごす。
そして、名前に反応はするものの、父親が自分のことを認識できなくなることへの不安を抱き、どんどん父親が、その人らしさを失っていくなか、どのように寄りそっていけばいいのか分からなくなる苦しみを感じる。
クレマンとの関係は安定したものかは分からないけれど、サンドラにとって拠りどころとなる場所ができて充足感があり、必要なのものかもしれない。