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コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ーのBluegeneのレビュー・感想・評価

4.0
最初から、伝え聞く内容とポスターにすごいギャップを感じてたんだけど、やっぱりぜんぜん違ったじゃん…担当者出てこいレベルだよこれ。

60年代、まだ中絶が違法だったアメリカ。主人公のジョイは健康上の理由で中絶が必要となるが認められず、合法的に中絶できなかった(主治医が、そのまま妊娠を継続した場合の生存率は50%と判断したにも関わらず!)。切羽詰まったジョイは非合法で中絶手術をする女性支援団体「ジェーン」の存在を知る。

典型的なアッパーミドルの主婦(当時のアメリカはこういう社会層は専業主婦が多く、PTAでクッキー焼いてボランティアするのが普通だった)が女性の社会的なあり方(の影の部分)を自分ごととして感じたとき、持ち前の実行力でより深く運動にコミットしていく、というストーリー。確かにきっかけは主人公が手術を受けることだが、その点に強い罪悪感はないし、どちらかというと「自分の生死をどっかの無関係な男たちが決めている」という驚愕や憤りの方が強かったと思う。

こういう作品だからこそ、なんなんだあのポスターはって思うわけ。ダサピンクの電話器も出てこないよ?この映画の時代から50年経っても、「女性向けはピンクを入れときゃいいね」みたいな安易な男性目線のプロモーションしてるってどーなん…。
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