時系列が入り乱れているので序盤は少々混乱。RDJがアカデミーで助演男優賞を取ったので重要な役なんだろうとは思いつつ、「この人、なんで審問を受けてるんだろ…」てくらい前提知識ゼロだったw
長尺だが考えないと置いていかれるのでボーっとしている暇はなく、あれよあれよという間に見終わった感じ。前評判通り非常に緻密な脚本で、人間ドラマというだけでなくサスペンスとしても優秀なエンタメ映画だった。映像表現や音響も嫌味にならない程度に芸術的。
ただなーノーランは女性の描き方がいまいちだと薄々思ってたけど、今作は「いるかこんな女」っていうくらい愛人も妻も嘘くさくて、そこだけ減点w
ラストでオッペンハイマーは冷戦時代の恐怖、つまり世界的な核戦争を予想しているけれど、なんという奇跡でしょう、オロカな人類は長崎のあと80年近く、一度も核兵器を実戦で使っておりません。あの二発の教訓は想像以上に重く、朝鮮でもベトナムでも湾岸でもイラクでも核兵器は使われませんでした。その代わりと言ってはなんですが、人類は原発を2回爆発させました。愚かには果てがないのでございます🥹