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イラックスのdm10foreverのレビュー・感想・評価

イラックス(2022年製作の映画)
3.0
【潔さ】

――オパルおばさんがめいっ子のニーナの家に泊まった夜、2人は思いがけず、絵本の中から想像を絶するほど恐ろしい生き物を解き放ってしまいます。神話に出てくるような危険なヤツらは、本の中に戻さなきゃ!(Filmarksあらすじより)――

ん~~~。
これはまたレビューに困るや~つ・・・(笑)

大人が観るには設定なんかがあまりにもユルユルすぎるし、かといって子供が観るにはクリーチャーのビジュアルがそれなりに気持ち悪い。
結局どっちつかずの立ち位置のまま、間を取って「ファミリー向け」という無難な場所に着地しちゃった・・・ていう印象。
基本「誰得?」感はあるんだけど、15分という短尺のおかげで気がつけば最後まで観ていたっていう感じかな。

『「イラックス」に「イラっとくる」』なんてダジャレで終わろうかとも思ったけど、dmさんのコメ欄が荒れても困るので、ちょっとだけ真面目にレビューしますか。
・・・といっても突っ込みどころは沢山あるんだけどね。

物語としては「唐突に始まって、唐突に魔物が出てきて、唐突に解決しちゃった」だけの話。
もしかしたら、今後製作しようとしている長編(グレムリン的なやつ)のプロット版みたいな感じで作ったのかな?
じゃないと、これ単体で何かが伝わったり生まれたりするようなお話ではないかな。

それならね・・っていう前提で。
キャラクターは・・・・イラックスの造詣はもっと「怖い」のか「可愛い(愛嬌がある)」なのか、どちらかに寄せたほうがいい気がした。
あのままではイマイチ印象に残らないかな・・・。
ゴーストバスターズに出てくるスライマー(緑のゴースト)みたいに、ブサイクなんだけど何故か印象に残る・・・みたいなね。

あと、オパルおばさんも、もっとすっ飛んだキャラクターでいてくれたほうがインパクトがあったし、ニーナの聡明さも際立たせることが出来たのにな・・・って気もする。
短編だからこそメリハリをつけないと、どこを観ていいのか掴む前に終わってしまった、そんな感じ。

エンディングで流れるメイキングシーンはちょっと面白かったよ。
どうせならあのノリこそ本編で活かしてみても良かったかも・・・。

とは言っても、逆にショートだから出来る「雑な作品なりの疾走感」っていうのはあって、とりあえず最後まで走りきる「潔さ」みたいなものは感じました。

こうやって色んなことに挑戦しながら新しい何かが生まれてくるのかもしれないね。
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