【可能性】
は～～～い、みんな～着席～～。
と～～～っても難しい物理学の時間だよ～(笑)
っていうのは冗談としても、なかなか濃密な3時間だなわ。
「アインシュタイン」と「マンハッタン計画」くらいは軽くでも知っておいた方が楽しめるかも。
まぁ、ただやっぱり唯一の被爆国である日本にとってはセンシティブな内容であることは間違いないし、ここから日本のみならず世界全体が次のステージに入った転換点であった事も間違いない。
仮にオッペンハイマーがこの計画に参加していなくても、きっと他の誰かが原爆を作っただろう。
ただ、そのタイミングがもし違っていたら・・・。
そしてオッペンハイマー以外の人間が作った原子爆弾の精度が違ったものだったら・・・。
まして、一番最初に作るのがドイツだったとしたら・・・。
恐らく世界の様相は今とはまるで変っていた「可能性」すらも孕んでいた。
・・・そう、全ては可能性。
高名な学者が論理の可能性を問われた際に「ほぼゼロ」という表現を使った真意。
それは「0.01％の破滅」という可能性が存在するという裏返しでもある。
人間が決して踏み越えてはいけない未知の領域に対する畏怖を持ちながらも、無限の可能性への学者としての無視できない欲望・・・。
そこには一握りの天才にしか覗き込むことが出来ない高見の世界だけが存在する。
アインシュタインとオッペンハイマーにしか知り得ない「濃密な一瞬」は、凡人のストローズなどには最初から「アクセス許可」が下りるはずのない神聖で崇高な場所だったというのはなんという皮肉か・・・。
続きはネタバレも含むので、フィルターをかけて「隣のネタバレ教室」で講義します。
