前の夫との子供を抱え、再婚した妙子
近くに住む義理の両親とも
なんとなく距離があり
「早くホントの孫の顔みせてね」と
微笑みかけられる
不慮の事故で息子を亡くし
それがきっかけで、前の夫が姿を現す
前の夫は韓国人で聾者である
「彼は弱いの。私が助けてあげなきゃ」と
妙子はサポートする
手話での会話は、顔を見合わせて
表情でも、気持ちを伝え、読み取る
その様子を見る今の夫は
元カノに「相変わらず人の目を見ないね」と
言われる
夫婦って、だんだん目を見て話さなくなる
相手の気持ちがわかってると思い込んでる
伝える努力をしなくても
伝わってるし、100%伝わらなくても
日々はつつがなく過ぎていく
そうやって、人は夫婦という関係を
なんとなく継続させているのかもしれない
それで、いいのか
自分の足元を揺さぶられて
それで、いいのか、と
誰かに目を覗き込まれたような気がした