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かがみの孤城のウシュアイアのレビュー・感想・評価

かがみの孤城(2022年製作の映画)
3.1
同級生からいじめを受け、不登校の女子中学生安西こころが突如鏡の中に吸い込まれて絶海の孤島の城にたどり着く。同じく城には同年代の少年少女たち6人が集まっており、そこに現れた狼のお面をかぶった少女から、1年間のうちに城の中に隠された鍵を見つければどんな願いも叶えられる、と言われ、困惑しながらも他の少年少女たちと交流しながら鍵探しをするという、辻村深月のファンタジー小説を原作とするアニメ映画。


あらすじの通り、主人公にチートスキルなどはないものの、異世界転移の話で、異世界での経験により主人公が現実で前向きに生きる力を得るということなので、結局のところ『思い出のマーニー』などを通り越して、ミヒャエル・エンデに行きつくタイプの話。主人公が不登校ということで、結論は確定的。物語の中で出現したミステリも、セリフの中にヒントというか解答が駄々洩れで、先が読めてしまった。

ただ、『ツナグ』の「親友の心得」のエピソード並みに登場人物が抱える問題はドロドロしている。その辺がリアルでよいとするかは人それぞれだが、本作の特徴になっている。いずれにしても中高生向けかもしれない。

アニメーションはA-1Picturesということで、作画も登場人物の表情の表現もきれいに仕上がっていた。
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