イスケ

マダムの欲望のイスケのレビュー・感想・評価

マダムの欲望(1907年製作の映画)
3.5
女性、かつ、妊婦経験ある人じゃないと分からないことを、映画史上初めて描いたという点に大きな意味のある作品。

なんだけど、その上でしっかり作風を守ってコメディ調で作ってるところにとても好感がもてる。

性差別によって功績を黙殺されてきた彼女を知っているからこそ、なおさらしなやかな強さを感じるんだよな。
当時からジェンダー意識が強かった方だったという話も聞くが、剛に剛ではなく、剛に笑という戦い方。

グリフィスがクローズアップ技法の生みの親のように思われがちだけど、ギイがこんなにも表情豊かな女性を映し出していたのが1906〜1907年のこと。(クローズアップ自体はギイがこの数年前に使ってるけど、この作品ほど印象深くない)

100年以上前にもうこんな人が存在していたことに浪漫を感じるなぁ。
イスケ

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