こなつ

非常宣言のこなつのレビュー・感想・評価

非常宣言(2020年製作の映画)
4.0
韓国映画界を代表する世界的スターであるソン・ガンホとイ・ビョンホンの共演というだけでも話題性があるのに、28,000フィートの上空で起こる未知のウィルスによるバイオテロとは一体どんなものなのか?

航空機内でのパニック、恐怖のリアルな映像は凄まじかった。

K1501便ハワイホノルル行き
妻が乗った便がバイオテロの攻撃を受けたことを知った刑事ク・イソ(ソン・ガンホ)、娘の治療のため、飛行機に乗り合わせた乗客パク・ジェヒョク(イ・ビョンホン)、見えないウィルスによる恐怖と墜落の恐怖の中、それぞれの大切な人を守るために奮闘する物語。

揺れる、回る、堕ちる、堕ちる、、、IMAXでもないのにあの臨場感は迫力があった。髪の毛は立ち、身体は宙に浮くけど、何故か酸素マスクは出てこない。あれ?と思う一瞬はあったけど、恐怖はしっかり伝わってきて、飛行機はやっぱり恐ろしい密室だ。電車や車みたいに、簡単には降りられないのだから。

地上では、バイオテロの対応の指揮にあたる国土交通省大臣キム・スッキ(チョン・ドヨン)の毅然とした姿が印象的だった。

空の人々、地上の人々、それぞれの思いが交錯する。「非常事態宣言」を発動していて、燃料もなくなるというのにアメリカも日本も着陸拒否。やっと見付けた抗体もウィルスの変異に対応しているかわからない状態で、降りるに降りられないK1501便。
最後まで手に汗握る作品だった。
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