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哭悲/The Sadnessのyamabbeyのレビュー・感想・評価

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)
3.3
パッと見ではゾンビ映画なのだが、設定としては脳の暴力性や性欲などを抑制する機能が壊れる病気で罹患した人は周囲の人を襲いまくるということらしい。しかもその病気に感染性があるので血みどろの暴力が街中に急速に広がっていく。感染した人達にしっかりと意識があり、極端な暴力を振るう一方で道具や乗り物を使いこなしたり言語でしっかりと意思疎通できるのが新しい。感染者同士でも獲物を巡って協力したり競争したりする意識があるのも面白い。主人公カップルが別々に遭遇する危機への対応を中心に最終的に再会と別れをするまでが軸ではあるはずだが、電車からカップルの女性側を執拗に追いかけるセクハラおじさんに映画の印象のほとんど持っていかれた(感染前も感染後もしつこくてキモい)。感染者の身体能力や知能が高いので、普通のゾンビものよりも逃走における難易度が高く一度捕まると単純に喰われるだけでなくイジメや強姦にあいかねないという精神的にもキツイ描写が多い。派手で面白いのだが、血が多すぎたり、モザイクが入るような性描写があったり、卑猥な言葉が多かったりと、万人にはおすすめしづらい。
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