健一

EO イーオーの健一のレビュー・感想・評価

EO イーオー(2022年製作の映画)
3.0
キャプテンEO 😅



誰も知らないよね?
むか〜し 東京ディズニーランドのアトラクションでのみ公開されていた3D映画。
(と言っても17分の短編だが。😅)
主演マイケル・ジャクソン、監督フランシス・フォード・コッポラ、脚本ジョージ・ルーカスと超豪華。
「EO」と言われて この作品を真っ先に思い浮かべてしまう方は年齢バレちゃいますよ。😅

さて。

今年開催されたアカデミー賞にて国際長編映画賞にノミネートされたポーランド🇵🇱代表の作品。

イエジー・スコリモフスキ監督の新作。
この監督の「エッセンシャル・キリング」という作品を昔 劇場で観て衝撃を受けたので この新作も鑑賞してみた。🫏

なんと主役は ロバ !
ロバの「EO」の視点から人間の愚かさ、無責任さ、傲慢さを垣間見せてくれる なんかとても人間として『身につまされる』不思議な映像体験を味わえる貴重な作品。

ロバの EO はサーカス団🎪の中で飼われていたが ある日連れ出されてしまう。
予知せぬ放浪の旅の途中で様々な人と出会い その人々の運命を支え、変え、崩壊させていく。
この旅に終わりはあるのか・・・

ロバといえば最近「イニシェリン島の精霊」が真っ先に思い浮かぶ。
なんか本作はこの作品の『前日譚』ではないかと錯覚してしまう。

人間たちの傲慢さによって振り回され彷徨うロバのEO。
可愛がってくれる人もいれば、彼(?)を棒で殴る人、連れ去る人もいる。
ロバという無垢な対象物を目の前にしたら『愚かな人類』はどんな対応をするのか?
ロバが主役の作品のようだが、実は周囲の儚い人間模様を描いているのが素晴らしい。

中盤になって突然 登場してくる大女優のイザベル・ユペール。
直接 EO と絡まないのが、ちと残念。

シネマスコープで見せてくれたらもっと壮大な良い作品になったと思うのだが、全編スタンダードなのが なんとももったいない。

全編を通して『赤』を強調しているのは何か意味があったのだろうか・・・

ロバのEO。
可愛いっちゃ かわいいんだけど。
感情移入するほどではない。
EO本人もどこに向かっているのか分からない この儚さ・・・

歯の間に魚の骨が突き刺さって取れない歯痒さによく似ている。

『可愛がる人』『虐待する人』
『ただ撫でる人』『共に仕事をする人』
動物を対象にするとその人の『本質』が見えてくる。



2023年 5月8日 14:20〜
ヒューマントラストシネマ渋谷screen 1
💺200席
客入り 50〜60人くらい。

GW明けの平日の月曜日だというのに意外とお客さん入っていた。
新型コロナの感染症法上の分類が今日から『5類』に移行された。
次からは自宅から『マスク無し』で映画館に行ってみようかな。😷☺️
なんか 恥ずかし。
健一

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