刑事と容疑者、許されざる愛の芽生えから、この特殊な関係によって生まれる葛藤や疑念、そして結末までを静かに、そしていじらしいまでにプラトニックに描いた、大人で、時に滑稽なラブサスペンス。
独特なカメラワークやアングル、現実・妄想・回想の垣根を越える流動的なシークエンスの数々で、画のインパクトは絶大!
象徴的なアイテムやモチーフが随所に散らばっていて、一回観ただけでは拾いきれなかった… 解説求む。
中でも山と海、緑と青のモチーフは印象的で、パンフの表紙にもなっていて、山のデザインにも波のデザインにも見える壁紙が脳裏に焼きついている、映えてた!
ラストシーンでの波と砂山の使い方が痺れる。
誇り高かった刑事のある言葉が、彼女には「愛してる」に聞こえた。
二人にしか表せない、狂気的な愛のかたち。