パク・チャヌクの観る
「渇き」以来のチャヌクで久
しぶり観たけどとても良かっ
た。静だけど動的な歪んだラ
ブストーリーの傑作
生真面目な刑事と殺人事件被害者の妻
で容疑者となる二人。
秘かに惹かれ合う二人だが繋ぐのは刑
事と容疑者という関係性で距離が縮ま
ることはない一種のすれ違いドラマ
どういう形にしても事件が解決すれば二
人の関係も消えてしまうので関係を永遠
の物にするために女が仕掛ける物語に
崩壊した男はズルズルと嵌まっていく。
自らをフィルムに収めることで手にする
永遠であります
中国からの移民である女
故郷での事件も含めると三つの殺害事件
に関わっており彼女のルーツも歴史的に
意味有り気なんですが詳細には触れず
韓国での事件も同じく曖昧な箇所が多数
あり演出も妙な凝り方をしてるのでクラ
イムとしては穴がないこともない。
なので彼女の心情を追いつつ事件の方は
後付け程度で観ると魅力が増すように
思いますけど
因みに女は韓国語話すが語彙力が完璧で
はない中国人であることはとても重要。
男の生真面目さもまた重要であります
海辺を舞台にしたラストは二人の心情に
自然描写を重ね合わせ素晴らしい。
溝口健二「山椒大夫」の究極に美しいシ
ーンがここでもまた繰り返されてる様で
すがこういう方法もあるのかと。。。。
１０年以上経ってるのでチャヌクの印象
も薄めですけどやはり激しい映画撮るな
～は変らなかった。「渇き」が余りにも
退屈で観るの止めて本作も劇場鑑賞迷っ
たあげくスルーしてしまいましたが劇場
案件だったかも。未見の「お嬢さん」は
観なければ
タン・ウェイ良かったな
出演作見てたらクリップしたまま放置状
態のが有ったのでこれも観なければです
僅かに流れるマーラーが美しく別な空間
を作っております
