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ゴールデンカムイのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
4.1
TVアニメをシーズン2まで予習してから挑む。
それぐらいがちょうど良かった。
TVアニメ的にはちょうどシーズン1ぐらいまで、かな。

“不死身の杉元”は山﨑賢人、アシリパは山田杏奈、白石は矢本悠馬、鶴見中将は玉木宏、尾形は眞栄田郷敦、アチャは井浦新、そして、土方歳三は舘ひろし。

そこそこ原作のキャラに寄せつつ、しっかり動けるメンバーを揃えた。
山﨑賢人、これから『陰陽師0』も楽しみだが、『キングダム』『ヲタ恋』『斉木楠雄』しかり、こうもコミック原作やSF小説などの類にハマって引っ張りだこの役者もいない。

TVアニメを観て思ったけど、思ってたよりコメディというか、ホッコリするシーンが多くてバランスを保ってて観やすかった。

実写版はガッツリのアクションと、“アイヌの金塊”を巡る骨太な裏切り、共闘の人間関係やサスペンス感とその遊びの部分のどこにフォーカスしてくるかと思ってたが、それもまた原作の感じをうまく踏襲していた。
不自然ではない程度に杉元とアシリパ、白石でホッコリさせていた。

話も多少の端折りや、オリジナルで書き換えていた部分もあるが、大筋でちゃんとわかりやすくされていた。

途中の“リスの罠”の件も、仕掛けるだけで終わるかと思いきや、ちゃんと回収されてて良かった、、、あと“オソマ”の件もしっかり、良かった。

山田杏奈、アシリパにしては少し見た目がシャープ過ぎる気がしたが、アシリパの強い意志とあどけなさをちゃんと体現してて違和感は徐々に馴染めたし、白石の矢本悠馬、尾形の眞栄田郷敦あたりはもともと近しい雰囲気からさすがとしか言いようのない順応さ。

このシリーズは、話が物騒で日露戦争の酷い爪痕も残るし、キャラのクセがいちいち強い割に、コメディやホッコリする部分があってそこのバランスが難しく、独特のテンポというか、緩急がある作品だと思っていたが、そこを大事にしながら、無理に良いところまで話を強引に推し進めずに育てた感じがあって良かった。

だから、今回はTVアニメのシーズン1、つまりはまだまだこれからの部分でほとんど何も解決しないので、ここからちゃんと次を作っていけば、『るろうに剣心』『キングダム』のようになれる可能性を秘めている。

既に後半にいくつか“次がある布石”も登場させていることから、必ずそれを成し遂げて欲しい。期待。

TVアニメよりアクションは生々しく残酷性を持って伝えてくるので、これは個人的には実写ならではの現実感も感じた。

あの鶴見中将の配下のイカれた双子もそのままのインパクトあったし、ここから先の彼の“変化”も気になる。

コミックやアニメでは観れないハードな部分を実写版ならではとして味わえる作品。
ここまで風呂敷広げて気合いが入ってるのは理解できたので、楽しみにしよう。

TVアニメでも思ったけど、北海道の雪山で川にボシャンと落ちて、低体温症だ、と騒ぎまくってブルブル震えるレベルの大惨事って、川のほとりで服を脱いで焚き火にあたると回復するのか、、、自分ならキャンプファイヤー並みの業火でない限り、そのまま凍死すると思う。

“不死身の杉元”がどうというか、昔の人はベースが逞しい。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
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別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
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