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ぜんぶ、ボクのせいのdarumaのレビュー・感想・評価

ぜんぶ、ボクのせい(2022年製作の映画)
4.0
これも昨年公開時に気になっていた作品。と言ってもすっごく観たかった訳では無いので、オダギリジョーさんの名前が出てて客演的な感じなのかな…?という程度の知識。観る直前に「Winny」の松本優作監督だということを知った状態で観ました。

結果、オダギリさん、全然客演じゃなかった。
めっちゃメインだった!!

のっけから木竜麻生ちゃん出てくるし、
松本まりかさん出てくるし若葉竜也くん出てくるし、
太賀くんまで出てきて(!)、
かなり豪華。

子役くん(白鳥晴都くん)が何かで賞を獲っていたような気がしましたが、納得。
川島鈴遥ちゃんはオダギリさんの「ある船頭の話」ですよね。

ストーリーは…まあ、重めだと思います。
というか、冒頭30分くらいかな?めちゃめちゃヘビーで、このままいくのか…しんどいな、と思った。
そうしたら!
グイっと舵を切られた。

最後まで全く明るさはありませんが、希望は無くはない。
結果的に彼が彼女にしてあげたこと。(というか、そうなってしまったこと)
個人的には救いだと思った。

「Winny」の監督さん、なんかわかる気がします。
これは実話ベースではないと思いますが、何かリアルな感じはしました。
実際はもっとヘビーだと思う。
リアルの中の希望。

完全に育児放棄されている母親の元に無理して居るのと、
少しでも自分を想ってくれる職員が居る児童養護施設に居るのと、
どちらがマシなのだろう…
私だったら後者だと思ってしまうが、それは第三者だからなのか。
(集団生活やその他環境悪が辛いというのはわかる)
中学生だったらその位の計算はできそうな気もするけど…(逆に自分は母親側の目線にもなれるので、こういうケースは一緒に居ても両者にとって良い事は何も無い気がする)
でも、そういう事じゃない、損得で割り切れないのが、やっぱり母親(聖母像)なのかな、とも思いました。

ただただ現実から逃げたかっただけ、とも言える。
逃げ込める先があるだけで救われる。

本作は配給がビターズ・エンド。やっぱり好きです。
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