うーん、劇場で観ればもっと楽しめたのかもしれないですね。集中した環境で細切れにせずに完走できる、そんなタイミングで鑑賞するのがいいと思います。と結論を先に。以下、熱狂的なシャマラニストではありませんがまあまあ贔屓の引き倒しみたいになってるところもあるので割り引いて読んでもらうのがいいかもしれません。
シャマラン作品はけっこう好きなほうで、よくここまで思い切ったシチュエーションに振り切ったのを撮り続ける（エアベンダーみたいにふつうに作ったら箸にも棒にもかからない仕上がりになりました、みたいなのもあるけど）なあと半ば以上尊敬の眼差しで眺めております。なんじゃこれ！という初期設定の驚きと、ほんでどこまでいくねん！どうなるねん！というサスペンス感、そこに後悔なくこれだけ全振りできるのってなかなか常人にはできないなと。
そんなわけで中身があまりあれこれ説明できないのもシャマラン作品の特徴ですが、どちらかというとスタート時のインパクトが大・それ以降のサスペンスや着地はおとなしめっていう印象でしょうか。なので冒頭に書いたように邪念が入らないうちに集中してラストまで観られる環境の方が楽しめるのではないかと。まあでも他の方も書いておられましたが、劇場公開時にリアルタイムでかけつけるならいざ知らず配信で他の作品も並列になっているのであれば他のシャマラン作品で面白いのあるよなーという感じ。全作品踏破しているわけではないですが、個人的にはヴィジットとかのほうがおすすめ度高いかな？
ですが、とはいえ今作も全体に満ち満ちた「シャマランじるし」は好きな人にはたまらんものがあるので観て損とかいうわけでは全くないです。残酷描写も実はそこまでどぎついズバリの絵は撮ってなかったりしますし、痛々しいシーンが繰り返されそうなところはただの反復にならないよう工夫してあります。そういった、「エグそうだけどそこがキモってわけでもなさそうだしメッセージ性ありそうだけどそれにしては中途半端だし結局なにが一番言いたかったのかケムに巻かれてる感じするなあ」っていうのもシャマランらしさかなと。
