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ミセス・ハリス、パリへ行くのDuckfeetのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

前から公開を楽しみにしていたのですが、実際に観たらなんだかモヤモヤしてしまった。

まず何もかも都合良く行くすぎる。困ったことはたくさん起きるけど、必ず良い人が出てきて助けてくれる。周りの人が良い人すぎる。困った状態からすぐ脱してしまうのでドラマとして盛り上がりがない。

最初から親切にしてくれていた公爵に女心が揺れるが、彼は子供の頃に学校で親切にしてくれた掃除のおばさんに彼女が似ているから親しみを感じていただけだったことを知り、プライドが傷つけられたミセスハリスは怒って出ていく。でも夫を戦争で亡くしたばかりの60近い女性がすぐに他の男性にときめいて、それが的外れだったからと怒ったりするだろうか?同年代なだけに違和感を覚えてしまった。それに公爵が懐かしんでいた掃除のおばさんの写真は20〜30代に見えた。比べられてプライドが傷つくかしら?自分が実際に掃除のおばさんであることへのプライドは無いのかしら?

やっとのことで手に入れたドレスを人に簡単に貸してしまうのも違和感。ディオールのスタッフが何日もかけて採寸してミセスハリスのサイズピッタリに作ったはずなのに、全くサイズ感の違う子に貸してしまうなんて。お針子さんたちの苦労を見てきたのはなんだったの?そして貸したことで一部が燃えてしまったドレスを川に捨てるのも違和感。皆の努力の結晶を、着られなくなったからと簡単に捨ててしまうなんてパリでの出来事を全て捨ててしまうかのように感じた。そしてまたもや簡単に、より素敵なドレスを親切なパリのみんなが贈ってくれるというオチ。うーん、なんだかなあ。
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