Mariko

ミセス・ハリス、パリへ行くのMarikoのレビュー・感想・評価

3.8
とにかくミセス・ハリスがチャーミングなので、思わずにこにこしながら観ちゃったわけなんだけど、いくらなんでもあれやこれやが上手く行き過ぎじゃないの?と思ったら、これ原作がギャリコなのね。悪人が出てこない。憎まれキャラ?と思っても「本当に悪い人じゃない」として描かれてる。大人のおとぎ話なわけだ。こういうのすごく好きだけど、さじ加減としてはここまでふんわりしてない方が好みかも。気になった点としては、哲学の扱いが薄っぺら過ぎる(まあ、コメディネタなのはわかるけど)のと、このミセス・ハリスのキャラクターだったら、あのドレス川に捨てないんじゃない?っていうのがちょっと疑問だったかな。

50年代の社会的な時代背景を踏まえて、女性の労働環境や階級社会を現代にフィットするように描いているのがとても上手。
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