三畳

ファンタスティック・プラネットの三畳のレビュー・感想・評価

4.0
映画を観る時間がない!
時間がないことの何が問題って、やっと確保できた貴重な空き時間で失敗したくないゆえに、映画選びに時間をかけてしまうジレンマですよね。
先にレビュー見ちゃったり、この監督なんの人だか過去作チェックしたり。今までのようにプライムで適当に開いて観たり辞めたりできない。

で、映画選び自体が負担になってくるのか、最近の私のフィルマークスはほとんど金曜ロードショーだけ。能動的に選択するという手間なしに、ある程度の世間的評価が担保されたものが届けられる。他に娯楽のない今、それなりに楽しい。はずなんだけど、なんでか心は潤い不足。

もっと、意欲的で、独創的で、何か一か所でも他に類を見ないオリジナリティがあって、できれば怖いものなしのパンクな姿勢で、こだわりの美術と音楽で、ポップコーンなんてつまんでる場合じゃないような、夢に出てくるような、ひたすら個性の強い映画が観たい!尖ったものでしか私の心は満たされない!

という欲求のもとに選んだこちらは、今の自分を完全に酔わせてくれる大正解の1本だった!ありがてえ!
どのファンタジー映画にも絵本にも登場したことのない、ヘンな生き物と植物がたくさん出てくる!
この青肌に赤目の「ドラーグ人」の世界では人間がカブトムシくらいの大きさでペットとして扱われてる。日課の瞑想では、隣あった者どうしで体が溶け合って混ざっちゃうのが最高にサイケでウルトラヘヴンを彷彿とさせるー!それを偶然目撃してしまった人間のショックたるや!

ストーリーは反体制的!知識を得た人間は異星人の支配下から脱するけどレシーバーで得る知は洗脳のようにまったく同じ絵を直接脳内に流しこむのでそれも怖いなあ!


そういえば私はこういう漫画書いたことある。1枚の紙に片面8コマで、絵も吹き出しの位置も両面で全く同じ構図。

オモテは、人間が水族館に行って「ふれあい体験コーナー」で電気ナマズ(ナマズ語で「*****」と喋ってる。)をツンツンしたら「ピリッとしたよ!(・▽・)」という漫画。

ウラは、人間の位置に宇宙人がいて、「○▶×▽*+」に閉じ込められた人間は巨大な宇宙人にツンツンされて(「俺が何をしたっていうんだ!出せー」「辛い…これが最後の一撃…!」)と全力のパンチを繰り出す。宇宙人「+○×▽~|¥!(・▽・)」という漫画。

報復されたわけではなくて、別の単なる人間Aとして描いた。オモテウラどっちが先とかはない、どっちから読んでもオッケー。子供にしては感受性豊かなシュール漫画!笑
三畳

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