この映画に「永遠に忘れない知識」を植え付ける装置が出てくる。
永遠に忘れない知識ってなんだろ?
「永遠」とは上書き不可能なものだと私は考える。
だから新たな事実を発見しても
①これはAである
②これはAではなくBである
の両方とも脳内に存在することになるんじゃないかな、と思う。
「知識」は「価値観」ではないから両立出来るのかな?
でも「永遠の知識」は限りなく価値観に近い気がする。
だとするならもう破綻している。
複数の矛盾した価値観というのは持ち得ないと思うから。
その上でこの映画は“上書き”を迫る。
価値観の上書き。
かと言って「永遠の知識」に対して冷笑的な立場を取るわけでもないのが独特。
宗教的なあの装置を便利な物として扱う。
この辺のヒットアンドアウェイな人間観が印象的。