nere795

マッド・ハイジのnere795のレビュー・感想・評価

マッド・ハイジ(2022年製作の映画)
1.8
ヘンな評価かもだが、これ、原作が漫画とかアニメで、それを実写化したものだったとしたら、再現性が高い!っていう評価を受けるような、そういう造りになってる

実際には撮り下ろしなわけだし、その意味では原作の縛りがなかったわけだから、溢れるグロは必要だったのか?って思う
リアルなグロではないのであまり気持ち悪くはならないが、だからこそ
必要性に疑問符が
エロも、エロくはないし、別に普通に作れば…と

女性陣が、もう少し魅力的なキャストだったらという気がする
ハイジ役は、あんまきれいでもかわいくもないし(武術のキレはさすがだが)、クララもイマイチ(いや、漫画にでてくるキャラの3Dとすればすすごくピッタリなんだけど、か細くトレーニングに励むところとか)、
ロッテンマイヤー、いやロットワイラーは、名取裕子っぽくみえる時があった
男性陣は、ペーター、マイリ、おんじその他含め、かなり雰囲気があっていい
クラファンで作ったようだが、この予算ならもっとできたんじゃないか、っていう残念感と、いやスイスにしてはよくやったんじゃないかという、複雑な気持ち

予告編で尽きている、っていう評価が結構あるけど、実際に見てその言葉をくつがえすことができなかった

「2」があれば、自分は観たいけど、誰にもおすすめできる映画じゃないです B級映画というよりは、B級でつくろうとして、結構丁寧に作った結果、A級っぽくなっちゃったので、却って面白くなくなった映画のような気がします
つまらないアメリカ映画が必要以上に、はびこっている現在を打破することになる努力の1例としては温かな目で見守りたい(どこまで上から目線なんだよっ!)

ちなみに、ヨーロッパを旅行してて、日曜日の朝とかに、テレビをつけると、日本のハイジやドラえもんとか子供向けのアニメをやっていることが結構あって、感慨深かったのだが、2019年まで、スイス国内ではハイジは正規の放送が行われなかったとのこと(ただし、スイスに隣接する各国放送は受信できるので、スイスの子供たちも結構知ってたらしい)
クララを日系人にしたのは、そういった経緯からの日本リスペクトからかもしれない
あと、主題歌位許諾したらという意見もあったようだが、そもそも、ヨーロッパでは、日本の原作の放送に当たってドイツ国内でつくられた全く別の主題歌バージョンがむしろ主流だったようで、日本国内のをつかってもかえってなじみがなかった可能性がある 
今でこそ、世界に冠たる日本のアニメだが、以前は、ディズニーその他欧米のアニメよりも、質の低い下品なものとして、教育上好ましくないとされてきた傾向があった スイスでの放送の扱いもそれを反映しているし、このパロディバージョンに対する過激な反応(原作者の一人が本職である警察の仕事を失ったとか、衣装担当が伝統衣装組合から追放されたとか…)は、ヨーロッパの度量の狭さを示しており、小国であるスイスではそれが特に強く表れるように思う 上で、「スイスにしては…」と書いたのはそのような事情を踏まえてのものである 
nere795

nere795