このレビューはネタバレを含みます
・冒頭のクライミングで、主人公ベッキーがダンに飛び移る行為
・共通の友人であるハンターの立ち位置
・ワイヤー
・ダンは鳥の威嚇行為がきっかけで落下する
・まるで遺灰が舞うかのようなタイトルロール
・歌
・ベッキーの父親、慰めの言葉、音信待つ姿
・ダンの落下とブランク１年によるベッキーの不安な思い
・スマホ、SNS
・DINERで食事を摂る、レシート
・電球を外して充電する方法
・1 4 3(I Love You)
・不注意により、トラックと衝突しそうになる
・一見死骸のようで、息のある動物
・軋む音や揺れ、ボルトの緩みを小刻みに見せる
・ドローン
・電波
・頂上にある双眼鏡と銃
・結局、ベッキーを立ち直らせるハンター
こう書き記すとけっこうあるけれど、観ていると感じるのは限られた世界での物語だということ。その数少ない登場人物やロケーション、道具を活かして、伏線を張り、回収していく様は、なかなか楽しめる。
そして高さを見せる映像は、心理的な恐怖を覚えさせてはくれる。その意味では手に汗握った。
一方で、伏線と回収は、いわゆるご都合主義にも転じやすいのだな、と。
最大の疑問は、いくらDINERで充電していたとはいえ、かつての結婚式の動画を視聴したり、繰り返し画像を見たり、さらには嵐にも遭遇したスマホのバッテリーの寿命の長さが驚異的すぎて、どうしても腑に落ちない。
それから、疑似体験からの恐怖をたしかに感じたものの、たとえば鮮やかな説明の省略といった、映画ならではの恐さはなく、逆に、納得させる語りだったように思う。
ただ、ハゲワシを捕食してエネルギーを得たベッキーと、対だったハゲワシとの切り返しショットは、観る者にそのショットの意味など考える隙なく、不意にかつ堂々と見せていて、奇妙さと可笑しさが漂うものだった。
