ヒナウラ

心霊写真のヒナウラのネタバレレビュー・内容・結末

心霊写真(2004年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

あまりホラー映画を観たことがないけれど、これまでの映画に感化されて撮られてるようで、おもしろい。とくに『サイコ』の影響を感じた。

その上で、どう見せれば恐さを演出できるのかを考えて作られているように思う。

たとえば、登場人物が建物内で恐る恐る前に進むような場面。その人物の後ろから、まるでカメラに押されるかのように進むショットがある。ちなみにヒロインのときは長い髪が映し出されるが、その髪の黒さと艷やかさだけで、なんだかゾクゾクさせる。まもなくして登場人物を正面で捉え、前後死角がないように見せた直後に、霊が正面に現れる、というような、ありがちではあるかもしれないが、それでもドキッとさせられる。

それからカマキリの交尾のエピソードなんかは、たまたまつけていたテレビで流れているように見せておいて、中盤、霊の正体を探す場面の始まりでカマキリを映して笑いを誘いつつ、最終的には意味深で、笑えないエピソードととして物語を結ぶあたり、なかなかではないか。

カーテンの揺れや、音に頼ることのない回想シーンと、当初あまり期待していなかったせいか、より好感をもつ要素はいくつかあった。ただ、ちょっとアップに頼りすぎてるのが残念だった。引き画にも恐さがあると思う。

ところで、ヒロインはどことなくフワちゃんに似てるし、カメラマンが通う写真館の店主にいたっては、ザ・マミィの酒井にそっくりで、ヘンに笑ってしまった。
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